釧路北陽高校と稚内大谷高校で講演

全国樺太連盟のお招きで、釧路北陽高校と稚内大谷高校で下記の講演をさせていただきました。

高校での講演ということで、大学の講義の模擬講義のようなつもりで講演いたしました。
あえて「サハリン島は誰のものか?」と問うことで見えてくる数多くの事柄について気付いてもらえれば幸いです。

両校の生徒さんとも、しっかり挨拶もでき、しっかりした態度で講演に臨んでいらっしゃり感心いたしました。北海道出身者としても、こういう若い方々が育っている現状にふれ、とてもうれしかったです。

おかげでたいへん楽しい時間をすごさせていただきました。
ただ、連絡の行き違いなどで、私の話は省略した部分が多く、この点はたいへん申し訳なく思いました。

企画と開催にかかわったみなさま、また熱心に講演に耳を傾けてくれた生徒のみなさまに感謝いたします。

まさに一期一会で高校生のみなさんに自分の研究やサハリン・樺太についてお話しするのはたいへん楽しいことなので、またどこかの高校からお声がかからないかと期待しております。

ところで、稚内の新聞では、私の講演について「領有権を巡って国家が対立してきた歴史を紹介した」と報道されており、道北在住の新聞記者でもあの話をそういう受け取り方をするのだなと、少し残念でした。「境界と住民の移動が繰り返された歴史を紹介した」みたいに書いてもらえるよう今後も心がけます。なお、私はあの場に報道機関の人間がいたことさえ記事を見るまで知らず、直接取材も無く新聞記事に名前を出されるのも初めてだったので少々驚きました。

なお、釧路では「樺太郷土史研究会」という団体に私が加わっているかのような発言があったように記憶しておりますが、私は当該団体には加入しておりません。その場で訂正する機会が無かったのでこの場で指摘しておきます。(私が参加しているのは、「サハリン樺太史研究会」です)

———————————
「世界史から見るサハリン・樺太」樺太の歴史を考える高校生のシンポジウム(主催:全国樺太連盟)、北海道釧路北陽高等学校、2019年10月28日。

「世界史から見るサハリン・樺太」樺太の歴史を考える高校生のシンポジウム(主催:全国樺太連盟)、稚内大谷高等学校、2019年10月30日。

*上記に関する報道
伊東義晃「樺太の歴史考える 釧路北陽高釧路支部がシンポ」『釧路新聞』2019年10月29日、1面。

中野訓「「南樺太侵攻は理不尽」釧北陽高で歴史学シンポ」『北海道新聞(釧路版)』2019年10月29日、19面。

岩崎志帆「樺太の歴史次世代に 稚内大谷高でシンポ 専門家ら講演」『北海道新聞(留萌宗谷版)』2019年10月31日、17面。
———————————
*追記(2019年11月2日)
以下の記事がネットにあることも後日知り合いから知らされました。
写真を撮っていたのは、高校の先生ではなく報道の方だったのですね。
なお、記事本文中の「24万人」は正しくは「240万人」です(口頭とPPTでは正しい数字をお伝えしておりましたが、配布資料では誤記のままだったので仕方ありません)。

——————————
「樺太の歴史に触れる 全国樺太連盟が大谷高でシンポ」『稚内プレス』2019年10月31日
http://wakkanaipress.com/2019/10/31/41978
——————————

韓国「植民と冷戦研究会」

韓国の「植民と冷戦研究会」のお招きで、樺太住民の歴史についての報告をさせていただきました。準備不足と発表下手のため、せっかくお招きいただいたのに充分にご期待に沿えなかったのではないかと反省しております。

ただ、自分自身としては韓国の言説空間の中で発言するという貴重な機会をいただきたいへん勉強になりました。

会の最後に報告者のひとりとして発言を求められた際に、言論や表現をめぐって〈自由〉よりも〈道徳〉が優先されつつある現状への危惧について言及しました。この件は、今回の会のテーマとは直接かかわるものではないものの、歴史研究者として最近気になっていることです。

私の研究が今回の場の趣旨に適っていたのかは、自分でも最後まで疑問でしたが、前述したように私にとっては今回の訪韓は貴重な経験となりました。

開催の準備と運営にあたってくださったみなさまに心より御礼申し上げます。

——————————————
中山大将「住民から見た日本領樺太の形成と解体」
国際フォーラム「2・8独立宣言100周年、日韓未来100年と南北協力のための政策提案フォーラム:日韓歴史葛藤の原点、植民地支配責任に対する考察」主催:植民と冷戦研究会、主管:2・8独立宣言100周年記念事業委員会、会場:大韓民国ソウル特別市東北アジア歴史財団、2019年10月19日。
——————————————

2015年夏ソウルのその後、『響き合う東アジア史』

2015年に参加した東アジア若手歴史家セミナーは、第3回目かつ最終回にあたる回でした(参加時の記事はこちら)。

発起人であった三谷博先生をはじめとした先生方のご尽力により、その後、全3回参加者の中から18の報告を選び出した報告論文集が『響き合う東アジア史』として刊行されました。

下記拙稿も最終章として掲載していただけました。

読み返してみると、京大に戻ってきた2015年頃から、歴史学とは何かという問題について考え言葉にするようになっていたのだなと気付きました。

我々の世代も自らこうした交流を実現して行けるように努力していきたいと思います。

開催、刊行のためにご尽力くださったみなさま、参加して議論してくださったみなさま、私を参加者として推薦してくださった某先生、そしてまた会場係として働いてくださったみなさまに心より感謝を申し上げます。

———————————————————————————————–
中山大将「帝国解体の後:旧樺太住民の複数の戦後」
三谷博、張翔、朴薫編『響き合う東アジア史』東京大学出版会、2019年8月28日、403-421頁。
————————————————————————————————

英語、中国語、韓国語要旨を公開しました。

先日、公開した日本語要旨に続き、これまでに刊行された主要な著書や論文の一部について本Blog上で外国語要旨も公開することにしました。

今回は英語、中国語、韓国語要旨を公開しましたが、ロシア語要旨は現在準備中です。
英中韓もまだ公開準備中のものがありますので、順次公開していく予定です。

各国語の以下の経歴ページに、要旨を公開した著書や論文の要旨へリンクがはってあります。
あるいはサイドバー中の「Summary」「摘要」「요지」からも選択できます。番号は「研究業績」の番号と対応しています。

英語: https://nakayamataisho.wordpress.com/english-2/
中国語:https://nakayamataisho.wordpress.com/中文/
韓国語:https://nakayamataisho.wordpress.com/한국어/

翻訳、校閲にご協力いただいたみなさまありがとうございました。

拙著最新刊の定価は¥3,500+税です。

本年2月に刊行された拙著『サハリン残留日本人と戦後日本』(国際書院)の定価は、¥3,500+税です。

一部のネットショッピングのサイトでは、本書を検索すると中古品として上記の2倍近い額で出品されていますが、通常のルート(書店や出版社、別のネットショッピングサイト)であれば、当然ですが定価(送料別)での購入が可能です。

本書の購入をご検討くださっている方はどうぞお気をつけてください。

北大祭でサハリンのお話。

2019年度北大祭のスラブ・ユーラシア研究センター提供サイエンストークでサハリン島の歴史について簡単にお話をさせていただきました。

スラ研スタッフの皆様の熱心な展示作りもあり、多くの来場者の方々が来てくださり、住民に愛される大学としての北大を再認識いたしました。

短い時間でサハリン島概史をどう話すのかは難しい課題でしたが、少しでも多くの方にサハリン島の歴史に興味を持っていただけたことを願います。

参加して下さったCoSTEP受講生の方の感想記(いいね!Hokudai)も以下に公開されています。
「北大祭2019 境界の島、サハリンの物語を知る」
http://costep.open-ed.hokudai.ac.jp/like_hokudai/contents/article/1723/

このたびは貴重な機会を与えてくださった北海道大学スラブ・ユーラシア研究センターと岩下明裕先生に心から御礼申し上げます。

————————————-
岩下明裕、中山大将「ゴールデンカムイのサハリン島」第61回北大祭 研究所・センター合同一般公開サイエンストーク、北海道大学スラブ・ユーラシア研究センター、2019年6月8日。
————————————-

今年度の共同研究員。

今年度は以下の研究機関から共同研究員としての資格をいただきました。

国際日本文化研究センター(共同研究員)
北海道大学スラブ・ユーラシア研究センター(境界研究共同研究員)

微力ながらこれら研究機関の研究の進展にお力添えできるように努めたいと思います。