樺太日本人慰霊碑記事第3回掲載。

2016年時点の樺太日本人慰霊碑の現状についての全国樺太連盟『樺連情報』上の連載記事第3回が掲載されました。

第3回は、西海岸の慰霊碑の現状について記しています。

なお、この連載記事は、調査に関連した機関や団体の公式見解を示すものではありませんので、ご注意ください。

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「樺太日本人慰霊碑の現状(三)西海岸地方」
『樺連情報』第844号、2020年11月1日、2頁(井澗裕、テン・ヴェニアミンとの共著)。
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樺太日本人慰霊碑記事第2回掲載。

2016年時点の樺太日本人慰霊碑の現状についての全国樺太連盟『樺連情報』上の連載記事第2回が掲載されました。

第2回は、鈴谷・亜庭地方と北部(オハ)の慰霊碑の現状について記しています。

なお、この連載記事は、調査に関連した機関や団体の公式見解を示すものではありませんので、ご注意ください。

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「樺太日本人慰霊碑の現状(二)鈴谷 亜庭 北部地方」
『樺連情報』第843号、2020年10月1日、2頁。
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阿彦哲郎さん追悼記事に協力。

報道などでも知られる、一般民間人であるにもかかわらず戦後サハリンからソ連大陸部へ移送されそのままソ連で残留生活を強いられた阿彦哲郎さんの追悼記事を共同通信社の小熊宏尚記者がお書きになりました。

私が発見した阿彦さんにかかわる公文書の話についても少しだけふれられています。

阿彦さんの経験は、戦争と境界変動、冷戦と透過性の低位状態が個人にもたらす不条理の実例として、多くの人に知ってほしいと思います。

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取材協力「命救われたカザフを「故郷」に 旧ソ連抑留者 阿彦哲郎さん」『北海道新聞』2020年9月25日、6面(執筆:小熊宏尚)。
ほか『岩手日報』(2020年9月16日)、『長崎新聞』(2020年9月23日)、『中国新聞』(2020年9月24日)などに掲載(掲載紙により見出し・内容等に若干の異同有り)。
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樺太日本人慰霊碑記事連載開始。

2016年時点の樺太日本人慰霊碑の現状についての連載記事を全国樺太連盟の『樺連情報』で始めました。全4回で、第1回は総論として、全体的な概要を記してあります。

樺太日本人慰霊碑については、関係者以外にはあまり情報が共有されてきませんでしたので、この記事がその共有に貢献できればと願います。

なお、この連載記事は、調査に関連した機関や団体の公式見解を示すものではありませんので、ご注意ください。

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「樺太日本人慰霊碑の現状(一)総論」
『樺連情報』第841号、2020年7月1日、2頁。

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追悼李登輝學長

李登輝總統去世了。

之所以稱呼李總統學長,是因為我曾在李總統待過的京大農學部校舍度過自己的大學和研究生生活。

雖然世人對李總統的評價褒貶不一,但我認為造就如今可以為世界所愛的台灣的最大功勞者非李總統莫屬。

作為一個對李總統抱有敬意的後生,我在此對李總統的逝世表示衷心的哀悼。

祈福台灣的自然與自由今後也能永遠持續下去。

 

追悼 李登輝先輩

李登輝元総統がご逝去なさいました。

李登輝元総統が京大時代に過ごしたという学び舎で同じく学部生として学び、大学院生としても引き続き研究生活を送った者として、また愛すべき今日の台湾を築いた最大の功労者のひとりに最大の敬意を抱く者として、哀悼の意を表します。

台湾の自然と自由が永遠に続きますことを祈ります。

『移民研究年報』にトランスナショナル・シンポ報告論文と拙著書評

昨年度行なわれた日本移民学会の〈トランスナショナル〉をめぐるシンポの報告論文が、『移民研究年報』第26号に掲載されました。

私の報告論文は、〈トランスナショナル〉という語が各分野でどのように用いられてきたのかということを確認する程度のものですが、シンポ全体は人の移動にかかわって今後〈トランスナショナル〉という現象と言葉を考えようとする人にとっては大いに示唆を与えるものだと思います。

また同号には拙著『サハリン残留日本人と戦後日本』について、外村大先生が書いてくださった書評も掲載されております。
指摘された事柄がまさに今後の研究課題となることばかりです。

シンポの企画・登壇者のみなさま、書評を書いてくださった外村先生、ありがとうございました。

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「現代東アジアにおいて〈トランスナショナル〉を問うことの意義:日本移民学会編『日本人と海外移住』を起点にして」
『移民研究年報』第26号、2020年6月、19-27頁。

外村大「書評 中山大将著『サハリン残留日本人と戦後日本:樺太住民の境界地域史』」
『移民研究年報』第26号、2020年6月、108-109頁。
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遠淵湖の牡蠣 道新に協力記事掲載

先日、取材協力した以下の記事が『北海道新聞』に掲載されました。

私が協力したのは、手元にあった当時の水産調査報告書と植田展大さんと作った「樺太日日新聞DB漁業篇」掲載資料の提供だけだったのですが、ご丁寧に記事中に名前まで挙げていただきました。

メールで何度もやり取りを重ねても協力者として名前を出すという発想がわかないマスコミが多い中で、道新さんの良心にはうれしく思います。

記事も、サハリンのブッセ湖(遠淵湖)について、かつて水産資源の話を含め現在の状況や産業の再興まで触れられており、興味深い内容となっております。

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細川伸哉「樺太「宝の湖」今も 寒天製造復活の動き 資源保護と観光両立目指す」
『北海道新聞』2020年6月10日(夕刊)、第6面。

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樺太華僑の不本意な帰国についての論文を刊行。

長らく携わりながらなかなか論文化できなかった樺太華僑の戦後の動向に関する研究がようやく論文として刊行されました。

華僑華人研究というと一分野として確立しており、門外漢が論文を書くことは敷居が高いことなのですが、それでも書いてみて、華僑華人研究者ではなくサハリン樺太史研究者だからこそ書けたこともあったと思っております。

もちろん、研究と執筆の過程では、華僑華人史関連の研究会で発表させていただき適切なご指摘や温かい励ましのお言葉をいただいたり、個別にも多くのご支援やご協力をいただけたがゆえに、本論文が成就したのは紛れもない事実であり、ご協力いただいたみなさまには心より感謝を申し上げます。

最初は、そう言えば樺太にいた華僑は戦後にどうなったのだろう、という関心からこの研究は始まったのですが、資料を見つけ論を組むうちに、戦勝国民でありなおかつ戦勝国に住んでいる華僑(中華民国人)も〈不本意な移動〉を経験しているということに気付きました。

引揚げ・残留研究はどうしても敗戦国民に関心が向いてしまいますが、境界変動が住民に与える影響を考える上では、見過ごしてはいけないことを改めて認識しました。

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「日ソ戦後の在南サハリン中華民国人の帰国:境界変動による樺太華僑の不本意な移動」
『境界研究』第10号、2020年3月31日、45-69頁。
本文 http://src-h.slav.hokudai.ac.jp/publictn/JapanBorderReview/no10/PDF/03.pdf 
Summary http://src-h.slav.hokudai.ac.jp/publictn/JapanBorderReview/no10/PDF/10Summary.pdf
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「世界におけるサハリン樺太史研究」特集記事

2018年12月に行なったサハリン樺太史研究会10周年シンポジウム「世界におけるサハリン樺太史研究」の報告論文が『北方人文研究』第13号に掲載され、Web上でも全文が公開されました。

HUSCAP(北海道大学学術成果コレクション)
https://eprints.lib.hokudai.ac.jp/dspace/handle/2115/77237

関連記事は以下の通りです。

中山大将「サハリン樺太史研究会10周年シンポジウム「世界におけるサハリン樺太史研究」」
東俊佑「日本における前近代サハリン・樺太史研究の動向:1264-1867」
竹野学「日本における近代サハリン・樺太史研究の動向その1:政治・外交・軍事・経済」
池田裕子「日本における近代サハリン・樺太史研究の動向その2:社会・文化」
ディン ユリア「ポストソ連期ロシアにおけるサハリンおよびクリルの主要な歴史研究」
韓恵仁「韓国におけるサハリン関連研究状況と関連史料について」
ブル ジョナサン「近年の英語圏のサハリン/樺太史研究」
中山大将「中国語圏におけるサハリン樺太史研究:庫頁島中国固有領土論・山丹貿易・日本帝国植民地」
中山大将「サハリン/樺太史研究DB(データベース)について:個人作成資料目録の統合と活用」

日本植民地研究会編『日本植民地研究の論点』(岩波書店、2018年)では、この10年間における量・質両面での進展が完全に黙殺されたサハリン・樺太史研究ですが、本特集記事によって、サハリン樺太史研究会発足後のこの10年間で、日本語圏に限らず、ロシア語圏、韓国語圏、英語圏、中国語圏でどのような研究が生まれ何が議論されたのかが広く知られる機会を得ることができました。

この企画のために尽力してくださった執筆者のみなさんはもちろん、こうした発表の場を作ってくださったサハリン樺太史研究会のみなさま、北海道大学北方研究教育センターのみなさまに心より感謝いたします。

地域研究コンソーシアム登竜賞を受賞しました。

昨年の11月に「第9回 地域研究コンソーシアム登竜賞」を受賞しました。
http://www.jcas.jp/about/awards.html
対象は、拙著『サハリン残留日本人と戦後日本』(国際書院、2019年)です(要旨)。

地域研究コンソーシアム(JCAS)は100を越える日本国内の地域研究機関・学術団体の集まりですので、そこでこのような賞を得られたことは、研究者としてたいへん光栄なことです。

その一方で複雑な気持ちになるのは、そもそもサハリン残留日本人が発生していなければ、私の研究も拙著も受賞もなかったわけですから、素直に喜ぶことはできないということです。

ただ、そのことを思ったときに、歴史研究とはやはり〈未来〉のためにあるのだと改めて思います。〈国境と国民の時代〉が続く限り、同様の現象が起きる可能性が常に存在しています。その発生を防ぐためにはどうずればいいのか、それを考えるために私の研究と拙著がみなさんの役に立てばと願いますし、この受賞が多くの方に〈残留〉や〈境界変動〉に関心を持っていただく契機になることを望みます。

調査に惜しみない協力をしてくださった日本サハリン同胞交流協会およびその後継である日本サハリン協会のみなさま、北海道中国帰国者支援・交流センターのみなさま、引揚者団体である全国樺太連盟のみなさま、日ロ韓の残留者、帰国者、引揚者、そのご家族ご親族、関係者のみなさまの協力無くしては、本書は成りませんでした。心より御礼申し上げます。

また、私がサハリン残留日本人についての研究を行なったこの10年近くは、サハリン樺太史研究会が発足し急激にサハリン樺太史研究が進んだ10年でもありました。研究会のみなさんや、研究会とは別に私に共同研究の場を与えてくれたみなさんにも感謝いたします。

出版の機会と研究に専念できる機会を与えてくださった旧・京都大学地域研究統合情報センター(現・東南アジア地域研究研究所)のみなさま、また日本学術振興会特別研究員として3年間過ごし私の研究の視野を大きく広げてくれた北海道大学スラブ・ユーラシア研究センターのみなさまにも御礼申し上げます。

家族、友人と御礼の相手を上げていくときりがなく、ひとりひとりのお名前を挙げることはしませんが、この場を借りてみなさまのご協力への御礼を申し上げます。

漫画『ゴールデンカムイ』や小説『熱源』などでもサハリン島は題材になり世間の関心もいくらかは得られるようになっておりますが、こうした創作作品にも我々研究者の研究成果が活かされていくことを願うばかりです。

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第9回地域研究コンソーシアム登竜賞(『サハリン残留日本人と戦後日本』国際書院、2019年)、2019年11月2日
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