「樺太の中国人」を『華僑華人の事典』に執筆。

先日刊行された『華僑華人の事典』の「樺太の中国人」の項目を執筆させていただきました。

樺太の華僑華人については、参考文献に挙げております阿部康久先生、菊池一隆先生、小川正樹先生がすでに実績を挙げておられ、私はまだ一本も論文を書いていない状況なのですが、お三方が他の項目を執筆なさるということで、私に役割が回って来たようです。

もちろん、私自身も細々と樺太華僑に関する資料を集め神戸華僑華人研究会などでご報告させていただいているからこそ、お声をかけていただいたのかと思っております。資料もある程度収集できましたので、近々論文を書きたいと思っております。

なお、「樺太の華僑華人」ではなく「樺太の中国人」となっているのは、資料の中に国籍基準の分類や呼称が出てきて漢民族とそれ以外の民族が区別できない場合が含まれているためです。

大学の講義を受け持って痛感したのは、こういう事典があると耳学問の部分が簡単に補えたり、ひとつひとつ論文にあたらなくても信頼できる情報が得られるほか、学生にもすすめやすいということです。同社から刊行され私も執筆させていただいた『人の移動事典』は重宝させていただいております。

今後もいろいろなテーマの事典が出ることを願います。

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「樺太の中国人」
華僑華人の事典編集委員会編『華僑華人の事典』丸善出版、2017年11月30日、232-233頁。
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*出版社のサイトはこちらです。

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甲南女子大学マイグレーション・スタディーズ終講

本日で2017年度甲南女子大学マイグレーション・スタディーズは終了です。
15回にわたり熱心に講義に参加してくださりありがとうございました。

何度も繰り返しますが、本講義は人の移動と社会の多様性が増していく現代社会において「役に立つ」ものです。本講義がみなさんのこれからの人生に少しでも活かさることを願います

以下は、今回の講義で紹介したネット上の記事などです。

「憲法を知りたい 2008年「婚外子国籍確認訴訟」最高裁判決 国籍取得、事実婚の子にも」『毎日新聞』2017年10月5日
https://mainichi.jp/articles/20171005/ddm/013/040/019000c

「外国人実習生3年で22人労災死 国全体より高い比率」『日本経済新聞』2018年1月14日
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO25669590U8A110C1CR8000/

「世界人権宣言」日本国外務省Webサイト
http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/udhr/1b_001.html

「児童の権利に関する条約」日本国外務省Webサイト
http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/jido/zenbun.html

「女子差別撤廃条約」日本国内閣府男女共同参画局Webサイト
http://www.gender.go.jp/international/int_kaigi/int_teppai/joyaku.html

「難民の地位に関する条約」日本国法務省Webサイト
http://www.moj.go.jp/nyuukokukanri/kouhou/press_040227-1_040227-1-11.html

「ハーグ条約(国際的な子の奪取の民事上の側面に関する条約)」日本国外務省Webサイト
http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/hague/

京大丸の内セミナーと東大地域文化論II

2018年新年の最初の二つの大きな仕事はともに東京での仕事でした。

1月5日の東大地域文化論II第13回では、新学術領域「和解学の創成」市民運動班の活動の一環として、ソ連樺太侵攻に附随して発生した各種問題をめぐる市民運動についてお話をさせていただきました。質疑応答の時間が充分にとれなかったのですが、出席者に書いていただいた感想票では、最後に投げかけた「和解に正義は必要か?」という問いかけへの反響がありうれしかったのです。

1月12日の京大丸の内セミナーでは、サハリン島の近現代150年の概観についてお話をさせていただきました。ずいぶん量が多い話ではあったものの、まとめて観ることで初めて見えてくるものもあるのではないかと思います。以下、会場で配ったアンケートへの回答を集計したものです。

<渡航・居住経験>
A  サハリン・樺太に住んだ経験はありますか? 4%
B  サハリンへ行ったことはありますか?  8%
C  サハリンへ行ってみたいですか?  54%

<サハリン樺太史知識>
D 樺太千島交換条約を知っていましたか? 58%
E 日本領樺太の存在を知っていましたか? 69%
F 北樺太保障占領の存在を知っていましたか?  19%
G 樺太引揚者の存在を知っていましたか? 69%
H   サハリン残留日本人の存在を知っていましたか? 50%
I     サハリン残留朝鮮人の存在を知っていましたか? 42%

<職業など>
J 学生 4%
K 教育関係(大学教員除く)  13%
L 研究者  4%
M そのほか 79%

<年齢層>
N 0~29歳  0%
M 30~69歳  68%
O 70歳以上~ 32%

<居住地>
P 関東一都六県在住 94%
Q それ以外に在住  6%

ご参加いただいた皆様、ありがとうございました。

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「ソ連樺太千島侵攻による戦災・引揚げ・残留と和解」
 東京大学教養学部2017年度後期開講科目地域文化論II(責任教員:外村大)連続講義「アジアの紛争と和解」第13回、東京大学駒場キャンパス、2018年1月5日

「サハリン・樺太から見る東アジアの150年:国境と国民の時代の境界地域」
京都大学研究連携基盤京都大学丸の内セミナー第90回、京都大学東京オフィス、2018年1月12日
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マイグレーション・スタディーズ 復習(1/12)と予習(1/19)

甲南女子大学2017年度後期開講科目「マイグレーション・スタディーズ」の予習情報です。Web上で見ることのできる関連サイトを以下に挙げておきますので、目を通しておいてください。

<復習(第14回1/12分>
今回は在日外国人としての在日フィリピン人、ベトナム人、ブラジル人についてお話しました。講義でとりあげた下記の記事やHPのうち関心を持ったものだけでもいいので目を通して、現代日本の外国人・移民問題についての基礎知識をより深めてください。

『京都地域外国人コミュニティ基礎調査報告書  ホンネを聞かせて! あなたと仲間のキョウトぐらし』公益財団法人京都市国際交流協会、2013年。
http://www.clair.or.jp/j/multiculture/docs/kyotocity_community.pdf

瀬戸徐映里奈「複層的な歴史のうえに暮らす多様な人々:被差別部落出身者、旧植民地出身者の語りを聞く」王柳蘭編著『声を繋ぎ、掘り起こす』京都大学地域研究統合情報センター、2016年、89-91頁。
https://www.cias.kyoto-u.ac.jp/files/pdf/publish/ciasdp66.pdf

<予習(第15回1/19分>
来週は最終回ですので、時間があればこれまでの講義の配布資料や自分のノートを見直しておいてください。

そのほか、今回の講義で紹介した書籍や記事は以下の通りです。

吉原和男編者代表『人の移動事典』丸善出版社、2013年。(本館1階講義関連図書 334.41/YOS//中山 大将)

佐々木てる編著『マルチ・エスニック・ジャパニーズ : ○○系日本人の変革力』明石書店、2016年。(本館2階西  334.4/SAS)

「過酷労働の悲劇! 外国人の技能実習生2万5千人が失踪 入管「深刻な問題」 過去10年間、平成26年は最多4800人」『産経WEST』2015年3月7日発信。
http://www.sankei.com/west/news/150307/wst1503070026-n1.html

「ベトナム人芸術家の「デリバリー・アート講座」 潮見台中」『小樽ジャーナル』2009年6月22日。
http://otaru-journal.com/2009/06/0622-5.php

それではまた来週。

サハリン中国固有領土論の系譜

中華民国と中華人民共和国におけるサハリン樺太史研究の動向についてまとめた拙稿を近現代東北アジア地域史研究会の会誌に掲載していただきました。

サハリン・樺太と言えば、日本とロシアの境界地域というイメージが一般的かと思いますが、上記の動向をまとめる中で、サハリンが中国の固有の領土だという認識を持つ歴史研究者たちがいることを見つけました。

拙稿で指摘した「庫頁島中国固有領土論」は、サハリン島が観念的にもいまだに日ロ中の境界地域であることを示してくれると思います。

なお、今回は近現代史中心に論じているので少ししか言及できませんでしたが、前近代史に関してはこうした愛国主義的な領土論とは距離を置いた日中間の豊かな学術交流も存在しています。

本稿執筆のための資料収集過程では多くの機関と個人にお世話になりましたが、最も印象深いのは突然やって来た(しかも拙い中国語を話す)外国人利用者にとても親切にそして熱心に応じてくれた台湾大学図書館の職員さんたちです。この場を借りてお礼申し上げます。自分の仕事に熱意と誇りをもったこうした方々と出会えると、国外でも心折れず研究を続けることができます。ありがとうございました。

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「中華民国および中華人民共和国におけるサハリン樺太史研究:台湾と大陸における庫頁島中国固有領土論の系譜」
 『近現代東北アジア地域史研究会News Letter』第29号、2017年12月2日、13-22頁。
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マイグレーション・スタディーズ 復習(12/22)と予習(1/12)

甲南女子大学2017年度後期開講科目「マイグレーション・スタディーズ」の予習情報です。Web上で見ることのできる関連サイトを以下に挙げておきますので、目を通しておいてください。

<復習(第13回12/22分>
今回は在日外国人としての在日韓国・朝鮮人、在日中国・台湾人についてお話しました。
講義でとりあげた下記の記事やHPのうち関心を持ったものだけでもいいので目を通して、高校無償化問題なども含めて、在日外国人に関する問題について自分なりにいろいろと考えをめぐらせてみてください。

「来日外国人犯罪の検挙状況(平成27年)」日本国警察庁Webサイト
https://www.npa.go.jp/sosikihanzai/kokusaisousa/kokusai/H27_rainichi.pdf

「関東大震災の朝鮮人虐殺 小池都知事が追悼文断る」『東京新聞 TOKYO Web』2017年8月24日
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201708/CK2017082402000130.html

「海外教育」日本国外務省Webサイト、2015年7月8日
http://www.mofa.go.jp/mofaj/toko/kaigai/kyoiku/index.html

「在外教育施設の概要」日本国文部科学省Webサイト
http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/clarinet/002/002.htm

ソウル日本人学校
http://www.sjs.or.kr

「朝鮮学校への高校無償化に対する意見書(2010年9月)」在日本大韓民国民団Webサイト
http://www.mindan.org/front/jijitaronDetail.php?sisaid=98

「民族教育:教育権の擁護と学校運営」在日本朝鮮人総聯合会Webサイト
http://www.chongryon.com/j/edu/index5.html

学校法人 兵庫県朝鮮学園 神戸朝鮮小中級学校
https://www.kobe-korean.com/学校紹介/教育目標-特色/

神戸朝鮮高級学校
https://www.kobe-krhs.net

京都朝鮮中高級学校
http://www.korea.ed.jp

学校法人 金剛学園
http://www.kongogakuen.ed.jp/education/

学校法人 コリア国際学園 コリア国際学園中等部高等部
http://kis-korea.org/school/ideal

東京韓国学校:在日韓国人向け
http://www.tokos.ed.jp/smain.html

学校法人 神戸中華同文学校
http://www.tongwen.ed.jp/kyoiku/index.html

<予習(第14回1/12分)>
次回は、「中国」「韓国」に次いで多い、在日外国人カテゴリーである、在日フィリピン・ベトナム・ブラジル人についてお話します。「渡日生教育」という先進的な取り組みをしている大阪の公立高校のHPを見ておいてください。

大阪府立門真なみはや高等学校
https://www2.osaka-c.ed.jp/kadomanamihaya/folder_3/post-10.html

そのほか講義で触れた新聞記事は以下の通りです。

「新国立競技場】石原慎太郎氏「都民以外の通勤者から月1000円徴収すればよい」財源捻出で新税導入を提唱」『産経ニュース』2015年7月13日
http://www.sankei.com/sports/news/150713/spo1507130005-n1.html

それではまた新年にお会いしましょう。

マイグレーション・スタディーズ 復習(12/15)と予習(12/22)

甲南女子大学2017年度後期開講科目「マイグレーション・スタディーズ」の復習予習情報です。Web上で見ることのできる関連サイトを以下に挙げておきますので、目を通しておいてください。

<復習(第12回12/15日分>
今回取り上げた「出入国管理のしおり2017年度版」を自分でもう一度目を通して、一箇所でもいいので興味を持ったところがあればよく読んでみてください。

「出入国管理のしおり2017年度版」日本国法務省入国管理局
http://www.moj.go.jp/content/001234249.pdf

また、下記は今回の講義で取り上げた在日外国人問題に関する新聞記事等です。
いくつか自分で読んでみて、現在の日本が抱える問題について自分なりに考えるきっかけにしてください。

「外交史料 Q&A その他 パスポート関係」日本国外務省HP
http://www.mofa.go.jp/mofaj/annai/honsho/shiryo/qa/sonota_01.html

「ラーメン「一蘭」で不法就労か ベトナム人の女を逮捕」『朝日新聞DIGITAL』2017年11月29日
http://digital.asahi.com/articles/ASKCY43WWKCYPTIL00J.html

「「日本にいたい」日本で出生のタイ人高校生、強制退去処分覆らず 東京高裁」『産経ニュース』2016年12月6日
http://www.sankei.com/affairs/news/161206/afr1612060025-n1.html

「難民申請が大幅増7500人 ただし認定は27人 昨年」『朝日新聞DIGITAL』2016年1月23日
(「日本への難民申請1万人超す 昨年、認定は28人」『朝日新聞DIGITAL』2017年2月10日 http://www.asahi.com/articles/ASK2B4CQYK2BUTIL01T.html

「在留資格を得るために偽装結婚容疑 中国籍と韓国籍の男女ら3人逮捕 警視庁」『産経ニュース』2017年3月22日
http://www.sankei.com/affairs/news/170322/afr1703220011-n1.html

「わかる!国際情勢 Vol.82 子の連れ去りをめぐる「ハーグ条約」と日本」日本国外務省HP、2012年1月26日(2013年10月一部訂正)、http://www.mofa.go.jp/mofaj/press/pr/wakaru/topics/vol82/index.html

「中国国籍の方の生活保護集団申請について」大阪市HP、2011年4月26日
http://www.city.osaka.lg.jp/fukushi/page/0000086531.html

「朝鮮学校の高校無償化除外は「適法」 初の判決」『朝日新聞DIGITAL』2017年7月19日、http://digital.asahi.com/articles/ASK7M5JXHK7MPITB01J.html

<予習(第13回22日分>
次回は、在日韓国・朝鮮人と在日中国・台湾人についてお話をします。
これらの人々が作った団体がありますので、どんな活動をしているのか、どんな情報を発信しているのか、HPを見てみてください。

在日本大韓民国民団大阪府地方本部
http://www.mindan-osaka.org/

在日本朝鮮人総聯合会
http://www.chongryon.com/

神戸華僑総会
http://www.kobe-chinese.com/public/

中華民国留日大阪中華総会
http://tocaio.com/

次回は年内最後の講義となります。
よろしくお願いいたします。