民衆史研究会のシンポジウムにお招きいただき、以下の報告をさせていただきました。

今回の「制限のなかの移動・移住と共生」というテーマで、古代・中世史からは柿沼亮介先生が日本の辺境域の行政的位置づけの変化とそこを往来する人々の姿を、近世史からは長森美信先生が、文禄慶長の役の際の降倭(朝鮮に降伏した日本人)と被虜人(日本に連れてこられた朝鮮人)のその後についてたいへん興味深いご報告をなさってくださいました。また、檜皮瑞樹先生のコメントにもいろいろと気づかされることがありました。

私は近現代史の立場から、当事者自身によって移民の〈記憶〉がどう「問う」てこられたのかを事例から報告させていただきました。

やはり、こうした大きな時代区分を越えて語り合う場というのは、たいへん意義のある場であると再認識させていただきました。

ご登壇なさったみなさま、ご参加いただいたみなさま、そして企画・運営してくださったみなさま、どうもありがとうございました。

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中山大将「境界地域を問い続ける引揚者:工藤信彦『樺太覚書』とサハリン島近現代史」
2022年度民衆史研究会シンポジウム、2022年12月18日、オンライン開催。
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