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拙著『亜寒帯植民地樺太の移民社会形成』の書評(『移民研究年報』)

『移民研究年報』に拙著『亜寒帯植民地樺太の移民社会形成』の書評が掲載されました。評者は、移民植民教育の研究を専門としている大熊智之さんです。

4頁の書評で本書の内容を見事にまとめていただくと同時に、当時の私がなかなかすっきり書けなかったことも巧みに表現してくださっており、感心いたしました。ありがとうございました。

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大熊智之「書評 中山大将著『亜寒帯植民地樺太の移民社会形成―周縁的ナショナル・アイデンティティと植民地イデオロギー』」『移民研究年報』第24号、2018年6月30日、101-104頁。
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文明構造論IIA受講のみなさんへ

2018年度「文明構造論IIA」の私が担当した第2~4回が終了いたしました。

レポート課題については講義で説明した通りで、詳細はKULASISからご確認ください。
今年度のテーマは「北方領土返還」ですが、政治外交論としてではなく、住民目線での予想される社会的変化や問題について、サハリン・樺太の事例を基に考えてみてください。

また、物事を考えるために学術論文を熟読し、それを引用しながら自分の考えを表現するという作業の訓練の機会として今回のレポートの活かしてください。

講義の感想・質問と理解確認テストの結果は、教員としてもたいへん参考になりました。ご協力をありがとうございました。

3回だけですので、どうしても分量過多になってしまいますが、この3回がみなさんの今後の人生の役に立てば幸いです。

京都大学の学生のみなさんへ

今年度も下記の講義を担当させていただくこととなりました。

「国境」と「国民」という観点から、過去を知り、現在を捉え、未来を考えるための講義を行ないます。

第1回は、人文社会科学を学ぶ意義はどこにあるのか、歴史学は役に立つのか、という話から始め、「国境」や「国民」という概念がどのように生まれ、どのような実態を生み出したのかというお話をいたします。第2、3回は、その個別事例としてサハリン島150年の近現代史について論じます。そして、レポートでは、実践的課題について考えてもらいます。

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文明構造論IIA
京都大学総合人間学部2018年度前期開講科目
曜時限:木曜日4限
教 室:総人1306
第2回~第4回 国境と国民の時代:日露境界地域サハリン島(担当:中山大将)
*詳細は京都大学教務情報システム KULASISをご覧ください(閲覧資格限定)。
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2017年度を振り返る

2017年度で最も大きな出来事は、早稲田大学の浅野豊美先生が代表を務める新学術領域「和解学の創成」に参加させていただいたことです。こうした研究プロジェクトに参加する機会を与えていただいたことは一歴史研究者としてたいへん光栄であると同時に、この5年間でしっかりと成果を出さなければならないという大きな重責を負うことでもあります。

これとは別に北海道大学の白木沢旭児先生が代表を務める科研費「日ソ戦争および戦後の引揚・抑留に関する総合的研究」にも参加させていただくこととなりました。

業績面では『和解のために』(クレイン)の執筆陣に加えていただき「なぜ〈数〉を問うのか」を執筆させていただきました。いつもの論文とは異なり、歴史研究者の現代的役割や歴史研究の意義について書かせていただく、貴重な機会をいただきました。

学会誌論文などの点では不作の年ではありましたが、現段階で掲載決定のものが2本ありますので、次年度には刊行されるかと思います。そのほか、次年度にはまだ数本出そうな論文があり、豊作の年の予感があります。

また、旧地域研が設計したMyデータベースの使い方も勉強し、データベースを試作中です。これも2018年度に順次公開していければと思っております。

若い仲間も続々就職先が決まるなど、うれしい知らせの多い年でもありました。

お世話になった職員さんの中にはこの春で退職される方も少なくなく、この場を借りて改めてお礼を申し上げておきたいと思います。院生のころは研究とは個人的な営みのように思っておりましたが、教員になってみるとそれがいかに多くの人との共同で初めて実現するものなのかということに気づかされます。

新年度もしっかり地道に研究活動を積み上げていきたいと思います。

「樺太の中国人」を『華僑華人の事典』に執筆。

先日刊行された『華僑華人の事典』の「樺太の中国人」の項目を執筆させていただきました。

樺太の華僑華人については、参考文献に挙げております阿部康久先生、菊池一隆先生、小川正樹先生がすでに実績を挙げておられ、私はまだ一本も論文を書いていない状況なのですが、お三方が他の項目を執筆なさるということで、私に役割が回って来たようです。

もちろん、私自身も細々と樺太華僑に関する資料を集め神戸華僑華人研究会などでご報告させていただいているからこそ、お声をかけていただいたのかと思っております。資料もある程度収集できましたので、近々論文を書きたいと思っております。

なお、「樺太の華僑華人」ではなく「樺太の中国人」となっているのは、資料の中に国籍基準の分類や呼称が出てきて漢民族とそれ以外の民族が区別できない場合が含まれているためです。

大学の講義を受け持って痛感したのは、こういう事典があると耳学問の部分が簡単に補えたり、ひとつひとつ論文にあたらなくても信頼できる情報が得られるほか、学生にもすすめやすいということです。同社から刊行され私も執筆させていただいた『人の移動事典』は重宝させていただいております。

今後もいろいろなテーマの事典が出ることを願います。

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「樺太の中国人」
華僑華人の事典編集委員会編『華僑華人の事典』丸善出版、2017年11月30日、232-233頁。
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*出版社のサイトはこちらです。

甲南女子大学マイグレーション・スタディーズ終講

本日で2017年度甲南女子大学マイグレーション・スタディーズは終了です。
15回にわたり熱心に講義に参加してくださりありがとうございました。

何度も繰り返しますが、本講義は人の移動と社会の多様性が増していく現代社会において「役に立つ」ものです。本講義がみなさんのこれからの人生に少しでも活かさることを願います

以下は、今回の講義で紹介したネット上の記事などです。

「憲法を知りたい 2008年「婚外子国籍確認訴訟」最高裁判決 国籍取得、事実婚の子にも」『毎日新聞』2017年10月5日
https://mainichi.jp/articles/20171005/ddm/013/040/019000c

「外国人実習生3年で22人労災死 国全体より高い比率」『日本経済新聞』2018年1月14日
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO25669590U8A110C1CR8000/

「世界人権宣言」日本国外務省Webサイト
http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/udhr/1b_001.html

「児童の権利に関する条約」日本国外務省Webサイト
http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/jido/zenbun.html

「女子差別撤廃条約」日本国内閣府男女共同参画局Webサイト
http://www.gender.go.jp/international/int_kaigi/int_teppai/joyaku.html

「難民の地位に関する条約」日本国法務省Webサイト
http://www.moj.go.jp/nyuukokukanri/kouhou/press_040227-1_040227-1-11.html

「ハーグ条約(国際的な子の奪取の民事上の側面に関する条約)」日本国外務省Webサイト
http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/hague/

京大丸の内セミナーと東大地域文化論II

2018年新年の最初の二つの大きな仕事はともに東京での仕事でした。

1月5日の東大地域文化論II第13回では、新学術領域「和解学の創成」市民運動班の活動の一環として、ソ連樺太侵攻に附随して発生した各種問題をめぐる市民運動についてお話をさせていただきました。質疑応答の時間が充分にとれなかったのですが、出席者に書いていただいた感想票では、最後に投げかけた「和解に正義は必要か?」という問いかけへの反響がありうれしかったのです。

1月12日の京大丸の内セミナーでは、サハリン島の近現代150年の概観についてお話をさせていただきました。ずいぶん量が多い話ではあったものの、まとめて観ることで初めて見えてくるものもあるのではないかと思います。以下、会場で配ったアンケートへの回答を集計したものです。

<渡航・居住経験>
A  サハリン・樺太に住んだ経験はありますか? 4%
B  サハリンへ行ったことはありますか?  8%
C  サハリンへ行ってみたいですか?  54%

<サハリン樺太史知識>
D 樺太千島交換条約を知っていましたか? 58%
E 日本領樺太の存在を知っていましたか? 69%
F 北樺太保障占領の存在を知っていましたか?  19%
G 樺太引揚者の存在を知っていましたか? 69%
H   サハリン残留日本人の存在を知っていましたか? 50%
I     サハリン残留朝鮮人の存在を知っていましたか? 42%

<職業など>
J 学生 4%
K 教育関係(大学教員除く)  13%
L 研究者  4%
M そのほか 79%

<年齢層>
N 0~29歳  0%
M 30~69歳  68%
O 70歳以上~ 32%

<居住地>
P 関東一都六県在住 94%
Q それ以外に在住  6%

ご参加いただいた皆様、ありがとうございました。

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「ソ連樺太千島侵攻による戦災・引揚げ・残留と和解」
 東京大学教養学部2017年度後期開講科目地域文化論II(責任教員:外村大)連続講義「アジアの紛争と和解」第13回、東京大学駒場キャンパス、2018年1月5日

「サハリン・樺太から見る東アジアの150年:国境と国民の時代の境界地域」
京都大学研究連携基盤京都大学丸の内セミナー第90回、京都大学東京オフィス、2018年1月12日
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